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特集 第22回日本臨床眼科学会講演集 (その4)
粘液嚢腫に対する脂肪充填術
著者: 船橋知也1 小池裕司1 石橋達1 向後正美1
所属機関: 1慈恵医科大学眼科教室
ページ範囲:P.461 - P.465
文献購入ページに移動副鼻腔粘液嚢腫(粘液瘤)は発生頻度から見ると,前頭洞に最も多く,ついで篩骨洞である。そのため症状はほとんど前額部や上眼瞼の腫脹,眼球突出,瘻孔形成,前頭骨のOsteomyelitisなどに限られている。進行して眼窩上壁を吸収すると,眼球突出,眼筋まひ,眼窩蜂窠織炎,球後視神経炎などの眼症状を起こす。このように眼周囲の腫脹から始まつて種々の眼障害を起こしてくるので,眼科的に処置せねばならない場合が生ずる。このさいわれわれが直面する問題は,いかにして副鼻腔内に粘液,膿の再貯溜,嚢腫の再発を予防するかということである。そこでわれわれは,2例の粘液嚢種に対してこれを摘出し,その後の副鼻腔に自家脂肪を充填する手術を行なつて好結果を得たので報告する。
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