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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科23巻4号

1969年04月発行

臨床実験

放射性Adenosine−5'—Monophosphate (AMP)の局所使用による眼内移行について

著者: 筒井純1 本多暢子1

所属機関: 1岡山労災病院眼科

ページ範囲:P.583 - P.586

文献概要

I.緒言
 AdenosineおよびAdenosine phosphate化合物は薬理学的にはほぼ同様の作用であるといわれている。ATPはすでに医学の各領域で心臓血管系,神経系,筋肉系などの疾患に使用され,眼科領域においても眼精疲労,眼筋まひ,眼瞼下垂,網膜鉄症,偽近視などに使用されている。しかしATPの燐酸結合は非常に不安定であり,体内で容易にATP aseにより分解されてしまうところから,同じAdenyl系nucleotideで比較的安定なAMPの応用が注目され始めた。
 すでにAMPの薬理作用の特異な点として,かなり著明な末梢血管拡張作用と血圧降下作用が報告されている。眼科領域においても静注,皮下注,筋注,球後注射などによる眼精疲労1),各種眼底疾患2)の治験例が報告されており,AMP注射により眼底血圧の下降率の大なること3),網膜血管の拡大,網膜血流量の増大2)が著しいことが認められている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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