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特集 第22回日本臨床眼科学会講演集 (その5)
Waardenburg症候群の姉弟例について
著者: 須田栄二1
所属機関: 1青森県立中央病院眼科
ページ範囲:P.637 - P.643
文献購入ページに移動色素が先天的に不足している状態は,昔から事実としても,伝説としても,よく知られていて,特に有色人種では,頻度も高く,かつ際立つて目立つ存在ではあるが,部分的なalbinismも多少とも眼症状を伴うことがまれではない。すなわち,虹彩変色と先天性聾を合併するもの,白い前髪と虹彩変色と聾とを合併するもの,内眼角の外方偏位を含併するもの,鼻根の発育過剰を合併するもの,口蓋垂の欠如を合併するものなどが以前から報告されていた。
1951年Waardenburg1)は広範な調査に基づいて,これらの種々な先天異常が合併して遺伝することを明らかし,以来その名を付してWaardenburg症候群と呼ばれている。すなわちそれぞれの症状は,
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