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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科23巻5号

1969年05月発行

文献概要

特集 第22回日本臨床眼科学会講演集 (その5)

網膜細動脈のBright Plaqueについて

著者: 吉岡久春1 中村三彦1

所属機関: 1久留米大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.655 - P.672

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I.緒言
 1958年Hollenhorst13)が初めて頸動脈閉塞性疾患を有する例の網膜細動脈分岐部にしばしば認められるbrightorange plaqueが栓子によるものであろうことについて注意を喚起し,同年Witmer and Schmid37)も高血圧で治療中脳乏血症状のため長期間治療されていた54歳の1例で,急に左眼窩部に疼痛を自覚したが,視力,視野に異常なかつた。眼底には,光輝ある短形濃黄色物が上耳側動脈の第1分岐部にみられ,混濁物は動脈管腔をみたしていたが,動脈閉塞症状はなかつた。そして,このものは眼底血圧測定時,拡張期圧に一致すると,血柱は虚血状態となり,乳頭面上まで移動し,収縮期血圧に近づくと,再びもとの分岐部にもどるのをみ,氏はその色,形からこれをコレステリン結晶と考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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