icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科23巻7号

1969年07月発行

文献概要

臨床実験

先天性白内障に関する研究—その3膜様白内障について

著者: 植村恭夫1 田村秀子1 清水興一2

所属機関: 1国立小児病院眼科 2国立小児病院研究検査科

ページ範囲:P.875 - P.880

文献購入ページに移動
I.緒言
 膜様白内障membranous cataractsは,1833年von Ammonによつて報告されて以来,数多くの症例が報告されている。この名称は,臨床所見から,瞳孔領域に膜様に存在する白濁した白内障に対し,この名称を用いている場合が多く,事実,その組織学的検索を行なつているものの記載をみるとさまざまである。このことは,膜様白内障が,いろいろの原因によつて起こつてくることを示唆するものであり,先天性白内障の原因の解明にもつながる点で興味ある存在といえる。膜様白内障は,臨床的にまれな存在ではなく,Bouzas(1955)は,先天性全白内障90例中10例にみられたことを報告している。著者らは,組織学的検索を試みた先天性白内障の症例を報告し,全白内障との関連において論じてみることとした。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?