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銀海余滴
小児眼科医のたわごと
著者: 植村恭夫1
所属機関: 1国立小児病院眼科
ページ範囲:P.1104 - P.1104
文献購入ページに移動小児医学における各科の連繋も決して緊密とはいえない。小児病院が発足して,関連各科がその理解を深め,連繋をとるまでには,やはり相当な期間を必要としたが,まだ満足すべき状態にあるとはいえない。しかし,それでも,少しずつは進展をしており,今度発足予定の小児医療センターには,遺伝奇形科なる部門を独立させる計画などは,その一端であろう。小児病院に来院する患児の半数以上は,先天異常をもつものであり,それも,単独の臓器奇形にとどまらず,全身多発奇形の患児が多い。このような患児の診療に,遺伝奇形科は,染色体をはじめ各種の検査を指示し,関連各科の検査結果をまとめ,かつ原因を探究し,必要とする治療をその科に依頼し,遺伝相談も行なう部門であり,中央検査科的役割と遺伝相談にあたるものである。
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