文献詳細
文献概要
臨床実験
Inosineの家兎角膜・虹彩毛様体酸素消費に及ぼす影響,ならびに角膜透過性について
著者: 松田弘幸1
所属機関: 1金沢大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1233 - P.1237
文献購入ページに移動I.緒言
近年,ATP (adenosine triphosphate)は各科領域において繁用され,眼科領域においても,主として注射や内服などで眼精疲労や調節異常に対してその効果が認めれらている1)。しかし,ATPそのものを点眼薬として用いることは,その化学的,生理的性質よりみて,種々の困難を伴う。すなわち,製剤的に不安定であり,細胞内の取り込みにも問題がある。
そこで,上記のような欠点もなく,生体内ATPレベルを高めるnucleosideとしてのinosine(hypoxanthine riboside)の点眼薬への応用が注目される。著者は,inosineの点眼薬への応用の基礎的研究の一つとして,その角膜・虹彩毛様体酸素消費に及ぼす影響および角膜透過性について検討したので報告する。
近年,ATP (adenosine triphosphate)は各科領域において繁用され,眼科領域においても,主として注射や内服などで眼精疲労や調節異常に対してその効果が認めれらている1)。しかし,ATPそのものを点眼薬として用いることは,その化学的,生理的性質よりみて,種々の困難を伴う。すなわち,製剤的に不安定であり,細胞内の取り込みにも問題がある。
そこで,上記のような欠点もなく,生体内ATPレベルを高めるnucleosideとしてのinosine(hypoxanthine riboside)の点眼薬への応用が注目される。著者は,inosineの点眼薬への応用の基礎的研究の一つとして,その角膜・虹彩毛様体酸素消費に及ぼす影響および角膜透過性について検討したので報告する。
掲載誌情報