文献詳細
特集 小児眼科
文献概要
I.本症の歴史的背景
1942年BostonのT.L.Terry1)が未熟児の水晶体後部に灰白色の膜状物を形成する失明例を報告したのが本症の眼科文献に現われた最初のものであつて,1944年TerryはこれをRetrolental fibroplasia (水晶体後部線維増殖症)と名づけた。
それ以来多くの研究者が本症の本態について検索したが,これが未熟児の酸素療法に関連の深い一種の網膜血管病であることが判明するまでに約10年を要し,その間欧米で多くの犠牲者を出したiatrogenic diseaseの一つといえる疾患である。
1942年BostonのT.L.Terry1)が未熟児の水晶体後部に灰白色の膜状物を形成する失明例を報告したのが本症の眼科文献に現われた最初のものであつて,1944年TerryはこれをRetrolental fibroplasia (水晶体後部線維増殖症)と名づけた。
それ以来多くの研究者が本症の本態について検索したが,これが未熟児の酸素療法に関連の深い一種の網膜血管病であることが判明するまでに約10年を要し,その間欧米で多くの犠牲者を出したiatrogenic diseaseの一つといえる疾患である。
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