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連載 眼科図譜・150
毛様体嚢腫について
著者: 戸張幾生1 花見千成1
所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1431 - P.1432
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毛様体は,組織学的に前部のCorona ciliaris (毛様冠)と,後部のParsplana (扁平部)に分けられる。臨床的に毛様冠に嚢腫がみられる例は非常にまれであり,また,毛様体扁平部の嚢腫は,強膜圧迫などによりみられることもあるが,直接観察することが困難である。多くは,剖検例で認められることが常である。
毛様体嚢腫は,普通ほとんど臨床症状がみられない。症例は63歳の女性でちらちらするという主訴で某医を訪ね,検査のため散瞳したところ瞳孔縁に濃褐色の腫瘍がみられるということで,当科を紹介された。
毛様体は,組織学的に前部のCorona ciliaris (毛様冠)と,後部のParsplana (扁平部)に分けられる。臨床的に毛様冠に嚢腫がみられる例は非常にまれであり,また,毛様体扁平部の嚢腫は,強膜圧迫などによりみられることもあるが,直接観察することが困難である。多くは,剖検例で認められることが常である。
毛様体嚢腫は,普通ほとんど臨床症状がみられない。症例は63歳の女性でちらちらするという主訴で某医を訪ね,検査のため散瞳したところ瞳孔縁に濃褐色の腫瘍がみられるということで,当科を紹介された。
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