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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科24巻2号

1970年02月発行

文献概要

特集 第23回日本臨床眼科学会講演集 (その2)

Fibrous dysplasiaについて

著者: 下奥仁1 田淵昭雄1

所属機関: 1神戸大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.227 - P.235

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I.緒言
 Fibrous dysplasia (線維性骨異形成症)は線維性組織が単一のあるいは複数の骨にみられ,その重症例では皮膚色素異常沈着,早熟,甲状腺機能亢進などの骨以外の異常を伴う疾患である。この疾患は臨床的に次の3型に分けられている。すなわち,(1)一つの骨が冒された場合をmonostotic type,(2)二つ以上の骨が冒かされた場合をpolyostotic type,(3)皮膚色素沈着,早熟あるいはそのほかの内分泌症状を伴う場合をAlbright's syndrome,あるいはendocrine typeと分けられている。しかし病理組織学的にはその臨床像に関係なく,冒された骨には線維性組織の蓄積が認められることが基本的な変化である2)3)8)
 頭蓋における病巣はmonostotic typeとして頭蓋骨のみに病巣を発見する場合もあるが,polyostotic typeにおいて著明な骨格の変化がある場合には例外なく頭蓋もまた冒されていることが多い2)。これらの場合には頭蓋や顔面骨の変形がしばしば見られる症状であるが,眼窩部が冒されると,眼球位置異常,眼球突出などがみられ,頭蓋底が冒されると視神経が圧迫されるなどの神経眼科的にも興味ある症状を呈する2)3)5)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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