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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科24巻2号

1970年02月発行

文献概要

銀界余滴

最近の読書から

著者: 進藤晋一

所属機関:

ページ範囲:P.259 - P.259

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 鹿野,清水両先生の「Atlas ofFluorescence Fundus Angiogra—phy」は桐沢先生が激賞なさつている通りに,まことにすばらしい。殊に私は四切位の大きさに拡大された毛細管像に魅了させられてしまう。Background Fluorescenceのうち,pre-arterial phase以前の眼底の状態についての解釈がゆき届いているように思う。私は脈絡膜の螢光撮映についてのprot,Gassの仕事に興味を持つているので,両者を併せ読むと日常の眼底病変の解釈が容易に思われる。また黄斑の孔形成についての記載もわれわれ開業するものには種々と思考の根拠を与えてくれる。ベーセット病の項も然りである。緑内障性変化は螢光では病勢の進行とともにどのように推移するのか,これも豊富な資料の中から,是非第2版には追加していただきたいと思う。スペイン語版,イタリァ語版もすぐ出版されるという。私の知るアメリカの眼科医は皆,大変に欲しがつている。
 「臨床眼科全書」日本眼科全書が,多くの読者の期待に反して,戦前の版は戦争で中止となり,戦後のものは読者に一言の理由も明かさずにこれまた続刊中止となつた。随分と購読者を馬鹿にした話である。その埋め合わせというわけではあるまいが,今回,臨床眼科全書全8巻のうち第7巻が出た。これは,内容的にも新しく,手頃な記述である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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