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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科24巻3号

1970年03月発行

文献概要

特集 第23回日本臨床眼科学会講演集 (その3)

緑内障治療へのadrenergic potentiatorの応用について

著者: 北沢克明1 川西恭子1

所属機関: 1千葉大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.351 - P.356

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I.緒言
 近年交感神経系に関する知見は飛躍的に増大したが,なかでも交感神経節後線維末端の伝達物質が従来いわれていたようにエピネフリンではなくノルエピネフリンであること1),さらにまた,中枢よりのimpulseにより節後線維末端より放出されたノルエピネフリンはアセチールコリンのごとく酵素により分解されてではなく,再び神経終末へ取り込まれて(re-uptake)その働きを失うことが判明したことは特記すべきである2)。この神経末端へのuptakeは,体内で神経末端より分泌されたノルエピネフリンについてばかりではなく,体外より投与されたノルエピネフリンやエピネフリンなどのノルエピネフリンと類似の構造を有する種々の物質についても生ずることも判明した2)
 adrenergic aminesの眼圧および房水動態におよぼす影響については,近年いくつかの報告がある3)〜6)。中でもエピネフリンは古くから緑内障治療に用いられており14),そのほかノルエピネフリン,イソプロテレノールもまた眼圧下降作用を有するとされている5)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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