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特集 第23回日本臨床眼科学会講演集(その5)
未熟児網膜症の光凝固による治療II—4症例の追加ならびに光凝固療法適用時期の重要性に関する考察
著者: 永田誠1 金成純子2
所属機関: 1天理病院眼科 2天理病院小児科
ページ範囲:P.655 - P.661
文献購入ページに移動未熟児網膜症の活動期病変が,未熟児保育にさいして過剰な酸素を使用することにより起こりやすいということはすでに常識となつているので,未熟児の保育に無制限に酸素を使うことはほとんどなくなつていると思われるが,特発性呼吸障害症候群をはじめ,なんらかの身体異常を伴う未熟児では酸素投与が不可欠なことが時にあり,このような症例で酸素を長期にわたつて使用すれば,重症の未熟児網膜症を発生してくる危険がある。逆に酸素投与をできるだけ短期間にとどめようとすれば無酸素症ないしは低酸素症による後遺症として脳性麻痺が発生する可能性が大きくなつてくる。
竹内1)がMcDonaldの未熟児追跡調査を引用して,小児科医が眼か脳かさらに生命かというジレンマに立たされることがありうると述べているのは低体重の未熟児保育の進歩したこんにち決してまれな事態ではないと考えられる。
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