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文献概要
特集 第23回日本臨床眼科学会講演集(その5)
眼瞼扁平上皮癌の電子顕微鏡的観察
著者: 雨宮次生1 小山信一1
所属機関: 1京都大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.721 - P.731
文献購入ページに移動I.緒言
電子顕微鏡レベルでの腫瘍研究が行なわれるようになつてから久しい。腫瘍研究に電子顕微鏡が使用された当初,多くの研究者10)13)が期待したほど,本器械の使用により腫瘍の本態の解明ははかどらなかつた。むしろ,腫瘍についての知見を,ますます多彩なものにしているともいえる。
電子顕微鏡による腫瘍研究の指向するところは,腫瘍細胞の超微細構造を観察して,光学顕微鏡レベルの所見を補いつつ,腫瘍細胞の最も本質的な形態学的criteriaを確立することにあることは,いうまでもない。そして,人体ならびに実験的腫瘍の形態学的記載,細胞化学的記載,腫瘍化過程の形態学的所見の記載,腫瘍の臨床診断の一助としようとする試み,ウイルス性腫瘍の研究へと展開しつつある。
電子顕微鏡レベルでの腫瘍研究が行なわれるようになつてから久しい。腫瘍研究に電子顕微鏡が使用された当初,多くの研究者10)13)が期待したほど,本器械の使用により腫瘍の本態の解明ははかどらなかつた。むしろ,腫瘍についての知見を,ますます多彩なものにしているともいえる。
電子顕微鏡による腫瘍研究の指向するところは,腫瘍細胞の超微細構造を観察して,光学顕微鏡レベルの所見を補いつつ,腫瘍細胞の最も本質的な形態学的criteriaを確立することにあることは,いうまでもない。そして,人体ならびに実験的腫瘍の形態学的記載,細胞化学的記載,腫瘍化過程の形態学的所見の記載,腫瘍の臨床診断の一助としようとする試み,ウイルス性腫瘍の研究へと展開しつつある。
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