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臨床実験
成人弱視眼の自然治癒例について
著者: 藤野亨1
所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.763 - P.765
文献購入ページに移動I.緒言
小児の弱視眼と異なり成人の弱視眼は弱視練習の困難さ,効果に対する疑問などによりほとんど放置されたままになつている現況である。しかしながらDünkel1)(1960),Aichmair2)(1963),Tillson3)(1967),Hund—son,Walker4)(1967)は成人の弱視患者にPleopticsを行ない視力の改善を認めた症例を報告している。これらの症例はいずれも健眼が失明したために弱視眼のPleopticsを行なつたものであつて,このことは成人の弱視眼でも視力の改善が期待できるという希望を与えるものである。
著者は健眼が網膜剥離のため失明,または相当の期間失明に近い状態になつたのに対して,一方の弱視眼が自然に視力を回復した2症例を経験したので報告したい。
小児の弱視眼と異なり成人の弱視眼は弱視練習の困難さ,効果に対する疑問などによりほとんど放置されたままになつている現況である。しかしながらDünkel1)(1960),Aichmair2)(1963),Tillson3)(1967),Hund—son,Walker4)(1967)は成人の弱視患者にPleopticsを行ない視力の改善を認めた症例を報告している。これらの症例はいずれも健眼が失明したために弱視眼のPleopticsを行なつたものであつて,このことは成人の弱視眼でも視力の改善が期待できるという希望を与えるものである。
著者は健眼が網膜剥離のため失明,または相当の期間失明に近い状態になつたのに対して,一方の弱視眼が自然に視力を回復した2症例を経験したので報告したい。
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