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雑誌目次

雑誌文献

臨床眼科24巻9号

1970年09月発行

雑誌目次

連載 眼科図譜・154

家族性進行性黄班部変性症

著者: 宮永嘉隆 ,   山中芙蓉 ,   市村久子 ,   大賀勝誉

ページ範囲:P.1137 - P.1138

〔解説〕
 家族性遺伝性の黄斑部疾患は,その発病時や進行の程度により種々分類されているが,現在一応は下記の三つの形に大別されているようである。すなわち,
(1) Infantile Heredo-macular dystrophy (Best's disease)

臨床実験

正常群,糖尿病群,妊娠腎群,脳出血群の網膜血管径計測と網膜血流量,血圧,網膜中心動脈血圧との相関関係について

著者: 平岩道正

ページ範囲:P.1139 - P.1151

I.序
 網膜血管径の計測については三国教授を中心とする新潟大学の一連の業績,Lobeck (1936),Badtke (1937),Jütte (1963)らの報告をみるにすぎない。
 著者は正常群,糖尿病群,妊娠腎群,脳出血群の網膜血管径を計測し,網膜中心動脈血圧,網膜血流量,血圧との関係を検討し報告した。

幼児の硬膜下血腫および透明中隔嚢胞に随伴した網膜前出血の1治験例

著者: 榊三郎 ,   尾藤昭二 ,   中谷一 ,   中内正興 ,   越智温夫

ページ範囲:P.1153 - P.1157

I.緒言
 脳神経外科領域における診断学は近年長足の進歩をとげ,多くの補助診断法を駆使すればほとんどの場合正確な診断を下し得る。
 しかしながら,日常の外来診察のさいに用いられるスクリーニング,テストとしての検査法は必ずしも十分ではない。その中で特別の器具を要せず,かつ患者に苦痛を与えない有力な検査の一つに眼底検査法がある。

珍奇な流涙症(仮称「逆ワニの涙」)

著者: 犬養恭四郎

ページ範囲:P.1158 - P.1160

I.はじめに
 涙分泌の珍奇な現象としては,いわゆる「ワニの涙」とか血涙などが報告されているが,今回これらとは少々異なり,空腹時になると涙が出て食物を食べると流涙が止まるという珍しい症例を経験したのでここに報告する次第である。

細隙灯顕微鏡による眼底撮影,特に倍率について

著者: 三国政吉 ,   八百枝浩

ページ範囲:P.1163 - P.1166

I.緒言
 眼底写真は通常眼底カメラで撮影するものであるが,撮影装置付きの細隙灯顕微鏡で撮ることもできる。
 細隙灯顕微鏡の歴史は古いが,写真撮影のできるように開発されたのはつい最近のことである。

糖尿病性網膜症の臨床的観察—血管拡張剤の作用経験

著者: 山本隆朗

ページ範囲:P.1167 - P.1170

I.緒言
 糖尿病性網膜症の発症あるいは進行因子は,過去の報告においてもわかるように数多く,したがって治療も適確なものがなく種々薬剤が使用されている。著者も抗動脈硬化剤1),ビタミンB1,B6,B12製剤2)3),損傷組織賦活剤,血管強化剤,血管拡張剤などを使用し,その効果を検討しているが,今回は糖尿病性網膜症に血管拡張剤(カリクレイン錠)を使用し,かなりの効果が得られたのでその結果を報告する。

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第19回総合医学賞入賞論文発表

ページ範囲:P.1152 - P.1152

 第19回総合医学賞入賞論文は,例年通り昨年1月から12月までの医学書院発行各原著収載雑誌から最優秀論文として選ばれた下記11篇に決定した。
 贈呈式は7月10日午後5時から東京・麻布のホテルオークラで開かれ,入賞の11論文に対してそれぞれ賞状・賞金・賞牌および副賞が贈呈された。式終了後引続いて行なわれた祝賀パーティーでは選考委員(各誌編集委員),来賓多数が受賞者をかこみ,新らしい研究をめぐっての歓談が続いた。

第24回日本臨床眼科学会・日程

ページ範囲:P.1184 - P.1189

銀海余滴

井街謙先生の思い出

著者: 大西保乃

ページ範囲:P.1170 - P.1170

 年をとると,過去を追うのが世の常とか,年々その傾向がひどくなつてくる。
倉敷中央病院で昭和16年から,終戦の20年まで,思う存分わがままをさせてくださつた,井街謙先生!

手術

鼻涙管再成術

著者: 三宅正夫

ページ範囲:P.1171 - P.1181

I.緒言
 慢性涙嚢炎,鼻涙管閉塞症および狭窄症の治療法には従来保存療法と手術療法とに分けられている。第1表のごとく種々治療法があるが,今回著者は鼻涙管再成術を試み,みるるべき成果を収めることができたので,ご報告する次第である。

第23回日本臨床眼科学会 GROUP DISCUSSION

網膜剥離

ページ範囲:P.1191 - P.1198

 網膜剥離グループディスカッションは午後1時に開始され,午後5時30分まで16題の講演とそれに関する熱心な討論が行なわれた。
 以下に講演ならびに追加,討論の要旨をまとめるが,紙数の制約もあり記録を適宜短縮せざるを得なかつたことを,講演者および発言者におことわりする。

糖尿病性網膜症

ページ範囲:P.1199 - P.1203

 出席者80〜90名で,終始熱心な討論が行なわれ,演題はすべて今年は臨床に関するものであつたうえ,治療関係の新しい検討が多く,非常に得ることの多いものであつた。

基本情報

臨床眼科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1308

印刷版ISSN 0370-5579

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