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特集 網膜と視路の電気生理
小児眼科における電気生理学的検査
著者: 筒井純1 緒方弘義1 照屋昌男1
所属機関: 1熊本大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.37 - P.42
文献購入ページに移動小児眼科における電気生理学的検査は,全く他覚的検査法であるということから,特に乳幼児期の視機能の診断に重要な価値を有することは当然である。しかし小児では安静を保つことが困難で検査に協力的というわけにはいかず,電気生理学的な人工産物や電気的雑音にはずいぶん悩まされるものである。ためにおとなの検査法をそのまま小児に用いることができない場合もあり,小児用としての工夫が多くの場合必要である。また安静を保つために麻酔薬を用いると,VERなどはそれによる変化も考慮する必要が起こつてくる。以上は子どもから各種電気現象をとらえる場合に,技術上常につきまとう問題で,その解決方法は各論でそれぞれのべる。
小児眼科の領域でルーチンの電気生理学的検査として用いられるものには,網膜電位図(ERG),視覚誘発反応(VER),眼球運動眼電図(EOG),電気眼振図(ENG)などがあり,そのほか筋電図(EMG),脳波(EEG)なども場合によつては必要である。それぞれ詳細については他の執筆者によって紹介されるので,ここでは小児眼科の領域における診断的価値,検査法のこつなどについて述べる。
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