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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科25巻1号

1971年01月発行

文献概要

特集 網膜と視路の電気生理

網膜循環障害

著者: 安達恵美子1

所属機関: 1千葉大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.59 - P.64

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緒言
 網膜循環障害は,検眼鏡的に明らかに診断のつく場合と,そうでない場合がある。前者の場合には,これらの臨床所見が,網膜の電気生理学的変化(ERG, EOGなど)の解析に重要な情報を提供するところで,われわれ臨床研究の興味をそそる。これに対し,後者の場合は,潜在の変化を電気現象でとらえ,診断,病変の経過,予後推定に役だてようとというわけで,事実かなり臨床応用価値が認められている。網膜循環障害の電気生理のうち,本稿では,他稿との重複をさけ,特に網膜中心動脈および動脈枝塞栓症,中心静脈および静脈枝閉塞症のERGについてのべ,かつ網膜循環障害時の負荷テストとしてのERDGについて述べる。なお,ERGの記録法には種々あるが,著者の論文を含め,本稿中の記録は大半,singlefIash scotopic ERGである。
 実験的網膜循環障害については多数報告1)〜15)があるので,それらを参照されたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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