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臨床実験
実験的アレルギー性角膜炎とグルタチオンについて
著者: 本多捷郎1
所属機関: 1日本医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.101 - P.115
文献購入ページに移動緒言
グルタチオン(GSH)は1888年フランスのDeRey-Pailhdeにより発見されたが,1921年Hop—kinsにより再発見されるまで,その存在は忘れられていた。Hopkinsは酵母,肝臓その他の生体組織よりGSHをとりだすことに成功し,その後彼はGSHを結晶として取りだし,第1図に示すようなγ—L-Glutamyl-L—Cysteinyl-Glycineの3個のアミノ酸より成るtripeptideであることを明らかにした。
GSHは動植物,微生物の間に広くしかも大量に存在することより,その生理的,生化学的機能はなにか重要なものであると推察されるが,確定的なことはいまだ不明な点が多い。主として還元型(GSH)で存在することが特徴であり,みずから還元型(GSH),酸化型(GSSG)の間を相互に転換し生体酸化に関与している。これはSH基による酸化還元反応であるが,このほかGSH作用として,(1) SH酵素またはその他の細胞成分の保護あるいは不活性化,(2)いくつかの酵素の助酵素的な役割を果し,(3)メルカプシール酸生成およびその他の解毒作用への関与,(4)細胞分裂,細胞の増殖などにおけるなんらかの役割等が認められている。
グルタチオン(GSH)は1888年フランスのDeRey-Pailhdeにより発見されたが,1921年Hop—kinsにより再発見されるまで,その存在は忘れられていた。Hopkinsは酵母,肝臓その他の生体組織よりGSHをとりだすことに成功し,その後彼はGSHを結晶として取りだし,第1図に示すようなγ—L-Glutamyl-L—Cysteinyl-Glycineの3個のアミノ酸より成るtripeptideであることを明らかにした。
GSHは動植物,微生物の間に広くしかも大量に存在することより,その生理的,生化学的機能はなにか重要なものであると推察されるが,確定的なことはいまだ不明な点が多い。主として還元型(GSH)で存在することが特徴であり,みずから還元型(GSH),酸化型(GSSG)の間を相互に転換し生体酸化に関与している。これはSH基による酸化還元反応であるが,このほかGSH作用として,(1) SH酵素またはその他の細胞成分の保護あるいは不活性化,(2)いくつかの酵素の助酵素的な役割を果し,(3)メルカプシール酸生成およびその他の解毒作用への関与,(4)細胞分裂,細胞の増殖などにおけるなんらかの役割等が認められている。
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