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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科25巻10号

1971年10月発行

文献概要

第24回日本臨床眼科学会 Group Discussion

遺伝性眼疾患—特に網膜色素変性

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所属機関:

ページ範囲:P.2115 - P.2118

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1.魚鱗癬と角膜混濁について
赤羽 信雄(群馬大)
 魚鱗癬の眼合併症,特に角膜深部の混濁の報告はきわめて少ない。
 演者は43歳および6歳の男子,ならびに本症の多発している家系の22歳,33歳,45歳の男子の角膜深部に混濁を認めた。病変は主としてDescemet膜にあるが,症例によつては内皮または固有質の一部にも及んでいる。混濁の形態はおおむね微細斑点状,一部は絡み合つた糸屑状であつて,びまん性に散在している。これに対して演者は,仮にDystrophia multiformis profundacorneaeと命名した。34歳の1例には眼圧の上昇があり,しかも皮膚症状の季節的変動と眼圧との間に,多少の関連性が証明された。以上の角膜病変は単なる偶然の合併ではなく,原因として遺伝的ならびに先天的な内分泌障害が想像され,細隙灯顕微鏡で注意深く観察すれば,決して稀なものではないと考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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