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臨床実験
緑膿菌の二次感染による予後不良な麦粒腫の2例
著者: 升田義次1 堀ヤヱ子1
所属機関: 1富山赤十字病院眼科
ページ範囲:P.2145 - P.2149
文献購入ページに移動緒言
麦粒腫といえば,抗生物質の出現以前はかなり重篤な合併症や続発症も稀には見られたようである1)が,現在では一般に予後の良好な疾患と考えられている。麦粒腫と診断が決まると医師も患者も一安心するのが普通であろう。
しかし,ここに報告する2例は,一見単純な麦粒腫で始まつたが,緑膿菌の二次感染により良好な経過をとらずに,眼瞼の壊死脱落,角膜潰瘍,全眼球炎,眼窩蜂窠織炎といつた予想外の重篤な続発症状を惹起した例である。
麦粒腫といえば,抗生物質の出現以前はかなり重篤な合併症や続発症も稀には見られたようである1)が,現在では一般に予後の良好な疾患と考えられている。麦粒腫と診断が決まると医師も患者も一安心するのが普通であろう。
しかし,ここに報告する2例は,一見単純な麦粒腫で始まつたが,緑膿菌の二次感染により良好な経過をとらずに,眼瞼の壊死脱落,角膜潰瘍,全眼球炎,眼窩蜂窠織炎といつた予想外の重篤な続発症状を惹起した例である。
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