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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科25巻11号

1971年11月発行

臨床実験

角膜の上皮再生に有効なキャベジン点眼

著者: 青池明1

所属機関: 1武蔵野赤十字病院眼科

ページ範囲:P.2163 - P.2165

文献概要

緒言
 角膜の上皮欠損は,眼痛,羞明,異物感,流涙など不快な症状をもたらすもので,これをなるべく早く上皮再生により治癒させることは眼科医のつとめである。しかし上皮欠損にも,角膜ヘルペス,角膜火傷3度のように難治なものもある。それらすべての場合に有効確実な点眼薬は眼科医の切望するところであるが,未だ市販されていない。筆者はかつてより,かかる例にキャベジンの結膜下注射が有効であることを確かめ,1961年眼臨55巻に発表した。最近より簡便な方法としてキャベジン注射液を点眼液として使用したところ,結膜下注射に劣らない効果を確認した。例数は多くないが,全例に例外なく著効であつた。ことに難治の角膜ヘルペス,角膜火傷3度にも著効を呈した。薬剤の入手も使用も容易で一般眼科臨床に普及すればまことに喜ばしい療法であると確信し,これを発表する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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