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臨床実験
眼窩及び頭蓋底静脈撮影
著者: 高久晃1 金山重明1 進藤健次郎1 鈴木二郎1
所属機関: 1東北大学医学部付属脳研究所脳神経外科
ページ範囲:P.2167 - P.2179
文献購入ページに移動眼窩静脈撮影は眼窩内の血管腫など特異な疾患の診断に際して有効な方法とされてきた。また,その方法としては従来KrayenbühlのV.ang—ularis1)穿刺による方法が一般に試みられてきた。しかし,この方法の手技は必ずしも容易でなく,失敗すると内眥部に大きな血腫を作つたりするためか,敬遠されがちでもあつた。
著者等はこのV.angularis穿刺による方法にかわり,前額部を縦走するV.supratrochlearis穿刺による方法を施行し,きわめて良好な造影効果を得ることができたので,1966年その最初の報告2)を行ない,また32例に実施した結果につき発表してきたが3)4),その後の文献ではわれわれの報告と相前後して1,2の報告5)6)で同一の方法を施行していることが判つた。しかし,これらの報告では単に眼窩内疾患の診断方法として有効であると述べているにすぎない。
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