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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科25巻12号

1971年12月発行

文献概要

眼・光学学会

細隙灯顕微鏡撮影法

著者: 中島章1 赤松恒彦1 山崎守成1 高橋禎二1 藤田邦彦1 川村緑1 牧田紀子1 長谷川弘2

所属機関: 1順天堂大学医学部眼科学教室 2日本光学株式会社

ページ範囲:P.2275 - P.2283

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緒言
 細隙灯顕微鏡は,最近では検眼鏡とならんで,眼科臨床では必須の光学器械と考えられるようになつた。しかしその臨床的意義は,検眼鏡のように,それによつて肉眼では見えない部分を見るというよりも,肉眼でも観察可能な部分を更に拡大して,文字通り生体における病理組織学として観察の精度を細胞レベル迄上げる点に,その本質と意義とがあると考えられる1)。最近では細隙灯顕微鏡の観察の対象としては,結角膜,前房虹彩,水晶体のみならず,隅角,硝子体,眼底,更に最近では網膜剥離の病因に関係して鋸歯状縁に近い眼底周辺部に迄及んでいる2)3)。また,この器械は眼圧や角膜,前房,水晶体の厚さ等の計測にも用いられている4)。その所見を記録するための細隙灯顕微鏡撮影法については,多くの発表があり5)〜9),2,3の専門機器も市販されている。
 著者らは数年来,Haagstreit 900型細隙灯顕微鏡による所見の撮影記録の方法について検討して学会報告を行なつてきた10)。ここではこれらの経験を総括して,2,3の基礎的問題に検討を加えた結果につき報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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