文献詳細
特別寄稿
文献概要
緒言
緑膿菌性角膜潰瘍については,1967年に名古屋で開催された第17回日本医学会総会におけるシンポジウム「グラム陰性桿菌感染症」において治療の概況を述べたところである25)。
当時は主としてColistin (CL),Polymyxin B(PL-B)を中心とするものであつたが,最近Gen—tamicin (GM)26),Kasugamycin (KSM)24),Car—benicillin (CB-PC)31)などの新しい抗緑膿菌性抗生剤が登場し臨床応用されるにいたつて,本症治療は一見容易になつたようにみえる。しかし緑膿菌感染症は宿主側の因子(年齢,個体の抵抗性,臓器親和性),菌自体の性質(感受性,他の菌との共存,血清型別)が重なり,いわゆるhost-para—site relationshipにおいて複雑な様相を呈するため,治療にあたつては常に慎重であらねばならない。
緑膿菌性角膜潰瘍については,1967年に名古屋で開催された第17回日本医学会総会におけるシンポジウム「グラム陰性桿菌感染症」において治療の概況を述べたところである25)。
当時は主としてColistin (CL),Polymyxin B(PL-B)を中心とするものであつたが,最近Gen—tamicin (GM)26),Kasugamycin (KSM)24),Car—benicillin (CB-PC)31)などの新しい抗緑膿菌性抗生剤が登場し臨床応用されるにいたつて,本症治療は一見容易になつたようにみえる。しかし緑膿菌感染症は宿主側の因子(年齢,個体の抵抗性,臓器親和性),菌自体の性質(感受性,他の菌との共存,血清型別)が重なり,いわゆるhost-para—site relationshipにおいて複雑な様相を呈するため,治療にあたつては常に慎重であらねばならない。
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