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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科25巻3号

1971年03月発行

文献概要

特別寄稿

緑膿菌性角膜潰瘍治療の現況

著者: 三国政吉1 大石正夫2

所属機関: 1新潟大学医学部眼科 2新潟大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.256 - P.268

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緒言
 緑膿菌性角膜潰瘍については,1967年に名古屋で開催された第17回日本医学会総会におけるシンポジウム「グラム陰性桿菌感染症」において治療の概況を述べたところである25)
 当時は主としてColistin (CL),Polymyxin B(PL-B)を中心とするものであつたが,最近Gen—tamicin (GM)26),Kasugamycin (KSM)24),Car—benicillin (CB-PC)31)などの新しい抗緑膿菌性抗生剤が登場し臨床応用されるにいたつて,本症治療は一見容易になつたようにみえる。しかし緑膿菌感染症は宿主側の因子(年齢,個体の抵抗性,臓器親和性),菌自体の性質(感受性,他の菌との共存,血清型別)が重なり,いわゆるhost-para—site relationshipにおいて複雑な様相を呈するため,治療にあたつては常に慎重であらねばならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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