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原著
抗生物質の眼内移行に関する研究(第1報)—とくに恒常状態における房水血清内濃度比
著者: 萱場忠一郎1
所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.335 - P.349
文献購入ページに移動緒言
眼感染症に使用される化学療法剤は,起炎菌に対して優れた抗菌力を持つとともに,それが眼病巣にすみやかに移行し,十分有効濃度に達することが必須条件とされている。
従来より新しく開発された化学療法剤が,臨床的に応用されるに当たつて試みられる数種の検討項目の中で,眼組織内移行に関する実験は,眼科領域においては重要な事項であり,そこで扱われる眼房(水)内移行濃度(以下房水濃度と略す)は薬剤の眼内移行の良否を知る目安となるものであり,特に血清内移行濃度(以下血中濃度と略す)との比,すなわち房水血清内濃度比(以下房血比,あるいはRAqと略す)は眼内移行の難易を表現するものとして,薬剤選択の可否,投与方法や投与量の決定などの参考に供されてきた。
眼感染症に使用される化学療法剤は,起炎菌に対して優れた抗菌力を持つとともに,それが眼病巣にすみやかに移行し,十分有効濃度に達することが必須条件とされている。
従来より新しく開発された化学療法剤が,臨床的に応用されるに当たつて試みられる数種の検討項目の中で,眼組織内移行に関する実験は,眼科領域においては重要な事項であり,そこで扱われる眼房(水)内移行濃度(以下房水濃度と略す)は薬剤の眼内移行の良否を知る目安となるものであり,特に血清内移行濃度(以下血中濃度と略す)との比,すなわち房水血清内濃度比(以下房血比,あるいはRAqと略す)は眼内移行の難易を表現するものとして,薬剤選択の可否,投与方法や投与量の決定などの参考に供されてきた。
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