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原著
眼科領域におけるCephalosporin系抗生剤の基礎的研究
著者: 葉田野博1 萱場忠一郎1 斉藤武久1 高橋信夫1 酒井文明1
所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.351 - P.358
文献購入ページに移動1945年イタリアのBrotzuによって発見されたcephalosporium aremoniumから1951年Ab—raham,Newtonらによりcephalosporin P,Nが分離され,さらに1955年cephalosporin Nよりcephalosporin Cの分離に成功し,cephalo—sporin系抗生剤開発の端緒となった。すなわちこのcephalosporin Cより注射剤として,1962年米国Lilly社によりcephalothin (CET),1964年英国のGlaxo社でcephaloridine (CER)1967年日本で藤沢薬品中央研究所でcephazolin(CEZ)が誘導開発された。一方経口剤として1961年Glaxo社にてcephaloglycin (CEG),1966年にはLilly社でcephalexin (CEX)が誘導開発された。その構造式および分子量は第1図のごとくである。日本では1965年第13回日本化学療法学会総会にてはじめて合成cephalosporin Cについてシンポジウムがひらかれ,主にCER,CETについて検討され,1969年第17回日本化学療法学会にてはCEX,1970年第18回日本化学療法学会にてはCEZが検討され,CEGもそのほかの研究会にて検討された。
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