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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科25巻3号

1971年03月発行

文献概要

原著

実験的前房出血の吸収に関する研究

著者: 町田晶子1

所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.511 - P.522

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〔第1篇〕標識赤血球を用いた実験的前房出血の吸収
緒言
 眼科領域における出血性疾患は,われわれが日常しばしば遭遇するものであるが,出血量の多少はもちろん,その吸収の遅延は視機能の予後を大きく左右する。現在眼内出血に対しては,止血剤,血管強化剤,末梢血管拡張剤,酵素剤等種々の薬剤が用いられているが,出血に対するそれらの薬剤の効果を客観的に観察できれば,より正確に薬剤の効果を判定し得ると考えられる。このさい,実験的に眼内出血を作るにあたつて,出血を自然発生的に,しかも定量的に作ることが出来れば最も理想的であるが,少なくとも現在では不可能であろう。著者は血液の注入,観察が容易で,かつ吸収過程を定量的に表現できるという点を考慮し,今回は51Cr標識赤血球を前房内へ注入し,その吸収に関する実験を行なつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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