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原著
Behçet病の研究(第2報)—(第2篇)発作の臨床像
著者: 朝岡力1
所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.627 - P.660
文献購入ページに移動第1章観察方法および発作の式
著者は,先に(日眼63巻50頁)本病の経過の特有性を中心にして,その臨床症状を綜括して本病のカテゴリーを規定した。本篇では本病の発作がきわめて特徴的なことに着目して300回の発作(500眼発作)について視力,眼底滲出物,硝子体混濁,前房混濁などの眼炎症所見,およびアフタ,ロイマ,紅斑,その他の全身症状を第1報に記載したごとく15頂目に分けてグラフにして,毎日さらに必要により時間を追って記入した。このようにするとそれぞれの複雑な関係を一目で見ることができて,実験的アレルギーにも比すべき発作の性質が明らかとなる。このグラフに基づいて,各症状の記号に発生日付,持続日数を付加して発作の式を作り,さらにこれを基にして統計的処理を行ない,現在まで正確に知られなかった種々の本病発作の臨床像を記述する。
記載方法の1例を示す(第1,2図)。病歴温度表を利用して,1枚を全身状態表として,その症例(ここでは第3例)の顕著に反復襲来する各種の全身症状を記入する。もう1枚を眼所見の表として全身症状はまとめて書き,発熱のほかに,前房,眼底,硝子体混濁,視力などの眼所見を毎日(毎時)記入する。
著者は,先に(日眼63巻50頁)本病の経過の特有性を中心にして,その臨床症状を綜括して本病のカテゴリーを規定した。本篇では本病の発作がきわめて特徴的なことに着目して300回の発作(500眼発作)について視力,眼底滲出物,硝子体混濁,前房混濁などの眼炎症所見,およびアフタ,ロイマ,紅斑,その他の全身症状を第1報に記載したごとく15頂目に分けてグラフにして,毎日さらに必要により時間を追って記入した。このようにするとそれぞれの複雑な関係を一目で見ることができて,実験的アレルギーにも比すべき発作の性質が明らかとなる。このグラフに基づいて,各症状の記号に発生日付,持続日数を付加して発作の式を作り,さらにこれを基にして統計的処理を行ない,現在まで正確に知られなかった種々の本病発作の臨床像を記述する。
記載方法の1例を示す(第1,2図)。病歴温度表を利用して,1枚を全身状態表として,その症例(ここでは第3例)の顕著に反復襲来する各種の全身症状を記入する。もう1枚を眼所見の表として全身症状はまとめて書き,発熱のほかに,前房,眼底,硝子体混濁,視力などの眼所見を毎日(毎時)記入する。
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