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原著
両側外転神経麻痺を呈した脳腫瘍患者の2剖検例
著者: 涌沢成功1 畠山正1 渡辺春樹1 堀重昭2
所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室 2東北大学医学部脳神経外科
ページ範囲:P.955 - P.960
文献購入ページに移動頭蓋内新生物,出血などにより生ずる外転神経麻痺は比較的発生しやすい疑局在症状として知られているが,その発生機転についてはさまざまのことがいわれているにもかかわらず,多くは推論の域を出ていない。また障害部分は神経束が多いとされ,もつぱらその走向の特異性を中心に論じられ,脳幹部自体の検索を行なつた報告はわずかにUhthoff1)のものがあるのみである。そこでわれわれは脳腫瘍で両側外転神経麻痺をきたし,死亡した2例の脳幹部の組織学的検索を試みた。
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