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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科25巻4号

1971年04月発行

文献概要

特集 第24回日本臨床眼科学会講演集 (その1) 学会原著

白内障手術における術前術後のトノグラフィーの変動

著者: 後藤保郎1 藤原登美1 中村好邦1 百瀬隆行1

所属機関: 1県立尼崎病院眼科

ページ範囲:P.1163 - P.1170

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緒言
 白内障手術に際し,我々の最も注目,警戒すべき合併症は,続発する緑内障であると断言して憚からない。何となれば,白内障手術後の失明に頻する重篤な合併症には種々あるが,これを列挙すれば次の通りである。
 即ち,細菌感染,真菌症による眼内炎,術前の前病歴から,又手術時の過度の刺激によるブドウ膜系疾患,網膜剥離,角膜浮腫を主体とする角膜内皮細胞障害等の角膜合併症,創間よりの結膜上皮前房内増殖,更にこの続発性緑内障等である。これらの結果,失明に至る最終的段階は一つは眼球癆であり,一つは眼圧上昇の結果の視神経萎縮である。而して続発性緑内障を除く他の原因は,比較的明らかである場合が多い。従つて,その予防対策もたてやすい。またその対策不十分な時は場合によつては,医師の責任を問わるべきものもある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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