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特集 第24回日本臨床眼科学会講演集 (その2) 学会原著
網膜中心静脈のソーセージ様拡張を示した全身性エリテマトーデス(SLE)
著者: 升田義次1 山田芳明1 堀ヤヱ子2
所属機関: 1金沢大学医学部眼科学教室 2富山赤十字病院眼科
ページ範囲:P.1289 - P.1294
文献購入ページに移動全身性エリテマトーデス(SLE)に眼底変化を伴うことを最初に報告したのはBergmeister(1929)1)である。その変化としては乳頭発赤,静脈怒張蛇行,乳頭周囲および黄斑部に散在する白斑を指摘している。我が国でも田野氏の報告(1949)2)を初めとしてかなりの報告3)〜15)がある。
眼底変化は上述の如くに,乳頭の発赤,静脈の怒張蛇行,後極部の白斑の散在などであるが,そのなかでも静脈の怒張蛇行は,それがひどくなると念珠状あるいは一連のソーセージ様と表現されるような特異な所見となるといわれている。しかし,それを眼底写真で示したのは鹿野氏の報告12)以外には見当らないようである。
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