臨床眼科25巻6号

1971年06月発行

特集 第24回日本臨床眼科学会講演集　（その3） 学会原著

インターフェロンによる流行性角結膜炎の治療，及び予防への試み

著者： 根来良夫¹ 古賀旭¹ 岸田綱太郎²

所属機関： ¹京都府立医科大学眼科学教室 ²京都府立医科大学微生物学教室

ページ範囲：P.1541 - P.1544

はじめに
　流行性角結膜炎は伝染力が強く，院内感染や家族内感染が多いところから，我々臨床医にとつてやつかいな眼疾患である。又，近年公害による環境汚染のため，夏期はプールを利用する機会が多くなり，それにつれてプール性結膜炎も増加の傾向にある。そこで，私達は今回ウイルス抑制因子，即ちインターフェロン（IF）を使用することによつて，本疾患の治療及び予防が可能かどうか試みる機会をえたので，その結果を報告する。