文献詳細
文献概要
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本川弘一学長を悼む
著者: 桐沢長徳1
所属機関: 1東北大
ページ範囲:P.1642 - P.1644
文献購入ページに移動 今年2月3日,東北大学本川弘一学長が逝去されたが,誠に痛惜にたえない。先生は私より2級上のクラスであつたため,学生時代には知己を得なかつたが,卒業数年後の頃,東大生理学教室におられた時に,昭和青年医師会(名称は正確ではない)の結成について私の部屋に来られ,色々と話合つたのが最初のおつきあいであつた。
その後,東北大生理学教授として赴任されてから,視覚に関するすばらしい業績を次々と発表され,私は先生のご活躍に心からの敬意を払つていた。昭和30年,図らずも私自身も東北大学に赴任することになり,先生と親しくおつきあいするようになつてから,先生の偉大さがいよいよ身近く感ぜられるようになり,学内のこと,研究上のことなどで時々ご意見を伺いに参上したものである。先生は何時も気取らぬ態度で,何ごとも真底から気持を打ちあけて私の問いに答えて下さつたもので,一見気むずかしそうに見えて,しかもその裏に暖かいやさしさがほのぼのと感じられるようなお人柄であつた。
その後,東北大生理学教授として赴任されてから,視覚に関するすばらしい業績を次々と発表され,私は先生のご活躍に心からの敬意を払つていた。昭和30年,図らずも私自身も東北大学に赴任することになり,先生と親しくおつきあいするようになつてから,先生の偉大さがいよいよ身近く感ぜられるようになり,学内のこと,研究上のことなどで時々ご意見を伺いに参上したものである。先生は何時も気取らぬ態度で,何ごとも真底から気持を打ちあけて私の問いに答えて下さつたもので,一見気むずかしそうに見えて,しかもその裏に暖かいやさしさがほのぼのと感じられるようなお人柄であつた。
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