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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科25巻6号

1971年06月発行

第24回日本臨床眼科学会 Group Discussion

白内障

ページ範囲:P.1679 - P.1685

文献概要

1.先天性白内障の術後遠隔成績
○青木昭彦・太田黒栞(久留米大)
 先天性白内障の術後遠隔成績を調べるため1959年1月から1965年12月迄の満7年間に久留米大学眼科にて入院手術を行なつた先天性白内障患者16名に,ハガキ連絡を行ない,来院受診した7名10眼について,比較検討して見た。層間白内障3眼,中心白内障4眼,全白内障3眼であつた。合併症としては,眼球振盪症2例,内斜視1例,小眼球1例,脳性小児麻痺が1例であつた。手術時の年齢を4歳で二分してみると,4歳未満で手術を受けたものは4例6眼で,0.2以上の視力が出ているものは6眼中1眼で,4歳以上で手術を行なつたものは,4眼とも全例0.2以上の視力を得ている。例数が少ないので明確なことはいえないが,中心白内障や層間白内障の軽度なものは,4歳以上になつて手術を行なつても,術後視力回復を見る。手術方法としては吸引術が良く,又退院時虹彩後癒着がなくても,後に後癒着を起こした例が多く,長期間の散瞳剤の使用を必要とする。Elschnigbodyを2例認め,全例とも後発白内障が増加しているので,少なくとも5年後には再検し,良い視力を得る様に配慮すべきである。
 須田1)ニスタグムスのある先天白内障で術後視力が0.1以上出ると,ときにニスタグムスが消失することがある。演者の場合は? 2)アトロピンを点眼しても散瞳しにくい例があるがそのときの術式は。3)術直後にアトロピンを点眼するか。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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