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臨床実験
眼瞼,眼窩腫瘍に対する冷凍手術
著者: 門田正義1 法貴昭2
所属機関: 1神戸大学医学部眼科学教室 2神戸大学医学部耳鼻咽喉科教室
ページ範囲:P.1727 - P.1731
文献購入ページに移動冷凍手術は18世紀から行なわれていたが,1960年代に至りCooper等1)〜3)が液体窒素等を効果的に使用する器具を作製して後実用化されるに至つた。最近では,皮膚科4)〜6),泌尿器科7)8),耳鼻科9)10)15),外科,産婦人科11)12)の各科領域にて行なわれている。冷凍手術は操作が簡単で比較的無痛である事,出血が少ない事,術後感染が少なく,瘢痕形成が菲薄である事等が特徴である。
眼科領域においては,白内障の水晶体摘出術13)網膜剥離,緑内障の毛様体侵襲等に広く応用され,それに伴う器具の改良もさかんに行なわれ,報告も多い。我国においては眼瞼,眼窩における凍結手術は教室の井街等の報告14)があるが,従来より報告がなく,今度我々は,耳鼻科,皮膚科と協力して眼瞼,眼窩腫瘍21例に凍結手術を行ない,観察し,比較的好成績を得たので,それ等を統計的に検討した。
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