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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科26巻10号

1972年10月発行

文献概要

臨床実験

網膜静脈枝血栓症に対する光凝固術

著者: 瀬戸川朝一1 渡辺玲子1

所属機関: 1鳥取大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1211 - P.1214

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緒言
 網膜静脈の一枝に血栓が生じると,その支配領域に神経線維の方向に一致した出血がみられる。なかでも最も頻度の高いものは,上耳側静脈,ついで下耳側静脈である。これら一枝だけの閉塞では,網膜中心静脈血栓症のごとく,突然の視力低下を訴えることはないが,それらがいずれも黄斑部の上方もしくは下方に位置するため,徐々に黄斑部に病変が及び,出血斑,白斑,および黄斑浮腫をきたし,視力低下につながる。また網膜静脈枝血栓症は,自然にあるいは薬物療法によつて,きわめて緩慢ではあるが治癒することが知られている。しかし,その経過の長いこと,視力の予後が保障されないこと等不満足な面が多々ある。著者らはこの度,網膜静脈血栓症の症例に光凝固術を試み著効をみたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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