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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科26巻12号

1972年12月発行

眼・光学学会

日本製カメラのファインダーに挿入された器械近視の問題

著者: 大塚任1

所属機関: 1東京医科歯科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1417 - P.1421

文献概要

緒言
 著者は,従来はドイツ製のカメラを使つていたのであるが,数年前より日本製の1眼レフを用いはじめた。ところがピントが合つているわけなのにピントが甘いことをしばしば経験し,ことにこれは外国旅行先などの怱忙の間の撮影に多かつた。どうしたわけかと長く考えていたのであるが,偶然にこのカメラで視力表を見て0.6位しか見えないのに気づき,驚いてライカフレックスSLで見ると,1.2まで見えることを知つた。その理由をカメラ会社の方にたずね,日本製のカメラには,多くはファインダーに−1D位のレンズが挿入されていることを知つたので,同じカメラで+1.0Dを入れて視度を調整したところ,カメラを通しての視力は1.2となつた。長くカメラを用いておりながらかかることを全く知らなかつたわけで,誠に恥ずしい次第である。日本カメラ界の大がかりの実験的根拠があることを知つたが,私はこの視度の大いさに疑問をもつたので,自身の手でこの問題に取り組んでみた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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