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特集 第25回日本臨床眼科学会講演集(その1) 学会原著
眼精疲労患者より緑内障疑者の検出について
著者: 新居啓子1 宇津木勝彦1 杉本圭弘1
所属機関: 1昭和大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.167 - P.171
文献購入ページに移動一般に緑内障患者は眼精疲労症状を訴えると言われている。私どもは,眼精疲労症状を訴えた患者を対象として,これらの症例より緑内障患者,あるいは緑内障疑いの者が検出できるか否かを検討してみた。眼精疲労症状といつても主訴は各種であるので,一応初診時において眼精疲労の検査ならびに眼圧を測定し,一応眼精疲労と診断された症例を再度来院させて,フリッカー視野を主とした視野の測定,アプラネーショントノメトリー,トノグラフィー,隅角検査を行ない,緑内障疑者の検出を試みた。
対象は各年齢の23例である。これら症例の大部分は,すべての検査において緑内障あるいは緑内障疑いと思われるような所見は得られなかつたが,ついで述べる3症例は異常なフリッカー視野が認められ,1例ではフリッカー視野に変化はないが,その後の経過で明らかに緑内障症状を呈するに至つたふつうにみられる症例である。
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