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特集 第25回日本臨床眼科学会講演集(その1) 学会原著
原発閉塞隅角緑内障の研究—特に周辺虹彩前癒着の量と手術適応について
著者: 能勢晴美1
所属機関: 1千葉大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.173 - P.181
文献購入ページに移動緒言
原発閉塞隅角緑内障の治療は外科的なそれが第一とされているが,その術式の選択,就中虹彩切除術,濾過手術のいずれをとるかの選択にさいして,隅角検査所見およびトノグラフィーによる房水流出率が重要な資料となることはいうまでもない。
原発閉塞隅角緑内障の眼圧上昇機転は,虹彩根部による隅角線維柱帯の閉鎖であることは周知の事実であるが,この隅角閉鎖には二種類あるとされている。一つは虹彩根部が単に隅角線維柱帯に接しているだけで器質的癒着のない可逆的なもので,いわゆるappositional closureと呼ばれているものである。もう一つは両者の間に不可逆的な器質的変化,すなわち周辺虹彩前癒着(以下PASと略す)が存在するものである。これらの二者の鑑別は圧迫隅角検査を行なうことにより可能である。
原発閉塞隅角緑内障の治療は外科的なそれが第一とされているが,その術式の選択,就中虹彩切除術,濾過手術のいずれをとるかの選択にさいして,隅角検査所見およびトノグラフィーによる房水流出率が重要な資料となることはいうまでもない。
原発閉塞隅角緑内障の眼圧上昇機転は,虹彩根部による隅角線維柱帯の閉鎖であることは周知の事実であるが,この隅角閉鎖には二種類あるとされている。一つは虹彩根部が単に隅角線維柱帯に接しているだけで器質的癒着のない可逆的なもので,いわゆるappositional closureと呼ばれているものである。もう一つは両者の間に不可逆的な器質的変化,すなわち周辺虹彩前癒着(以下PASと略す)が存在するものである。これらの二者の鑑別は圧迫隅角検査を行なうことにより可能である。
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