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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科26巻3号

1972年03月発行

文献概要

連載 眼科図譜・173

脈絡膜悪性黒色腫類似の網膜下血腫

著者: 升田義次1 堀ヤヱ子1 山田芳明2 宝田雅子

所属機関: 1富山赤十字病院眼科 2富山市民病院眼科

ページ範囲:P.249 - P.250

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〔解説〕
 網膜下血腫とは網膜色素上皮とBruch膜との間に生じた血腫1)2)(出血性網膜色素上皮剥離3))である。この血腫は,色素上皮とBruch膜との間へ脈絡膜から侵入したfibro-vascular membraneからの出血とされている。その原因は不明である。検眼鏡的には黄斑部に出現し,境界鮮明で丘状に見え,dark colorである。
 この網膜下血腫は,その出現初期の眼底所見が悪性黒色腫に類似しているために,それと誤診されて眼球摘出される場合がある4)5)。今まで両者の鑑別診断には良い方法がなかつたが,最近では螢光眼底検査が手軽な信頼できる方法として利用されている6)7)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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