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特集 第25回日本臨床眼科学会講演集(その2) 学会原著
全身麻酔下の小児眼圧について(第1報)—シェッツ眼圧計による方法
著者: 湖崎克1 山崎康宏1 遠藤律子1 山阻三樹1 柴田裕子1 小粟顕二2 北村征治2
所属機関: 1大阪市立小児保健センター眼科(大阪医科大学眼科学教室) 2大阪大学医学部麻酔学教室
ページ範囲:P.252 - P.258
文献購入ページに移動顕微鏡手術の導入により,先天緑内障の治療面の進歩は著しいものがあるが,十分な治療効果を得るには,本症の早期発見が基礎となることはいうまでもない。一方,本症の診断は対象が小児であることから,もつぱら他覚的所見によることが多く,就中,初期の診断には眼圧測定が重要である。しかし,小児の眼圧測定にはしばしば全身麻酔が必要となり,眼圧値を容易に測定することは困難であり,また測定し得ても,いわゆる正常値というものが明らかでないために,必ずしも測定値を有効に生かし得なかつた。
そこで,われわれは当小児保健センターで,外眼手術を要す患児に,全麻下,局麻下の眼圧をシェッツ眼圧計にて測定を行ない,全麻下の小児の平均眼圧測定目盛値を求めるとともに,局麻下での測定値との比較により,全麻下の眼圧への影響などを検討し,結果を得たので報告する。
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