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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科26巻3号

1972年03月発行

文献概要

特集 第25回日本臨床眼科学会講演集(その2) 学会原著

眼球圧迫時の螢光眼底撮影

著者: 豊福秀尚1 Miles A.2

所属機関: 1熊本大学医学部眼科学教室 2

ページ範囲:P.311 - P.316

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緒言
 正常人眼において,眼内圧を網膜中心動脈収縮期圧よりやや低い圧にまで上昇させると,網膜の循環にはフルオレスチン(以下フルオと略)が現われるが,脈絡膜血管にはフルオは現われない1)。脈絡膜系の循環が開始し,フルオが流入してくるには眼内圧をそれよりやや下げなければならない。このように眼球圧迫時に螢光眼底撮影を行なうことによつて,網膜および脈絡膜循環の圧を知ることができる。私どもはさまざまな眼疾患に,眼球加圧時の螢光眼底撮影を試みている2)〜5)が,本法が,それら疾患における網脈絡膜系血管動態の未知の部分を解明させてくれるのに役立つものと思う。そこで,私どもの行なつているSuctionophthalmolodynamometerによる眼球圧迫時の螢光眼底撮影の手技を紹介し,2〜3の興味ある所見について述べることにする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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