臨床眼科26巻3号

1972年03月発行

特集 第25回日本臨床眼科学会講演集（その2）

学会原著

小児の字づまり視力と字ひとつ視力の相互の推定

著者： 西信元嗣¹

所属機関： ¹奈良医科大学眼科学教室

ページ範囲：P.317 - P.319

文献概要

緒言
　かつて報告^1）したごとく，小児における字づまり視力と字ひとつの視力は，異なる種類の視覚を測定していると考えられる。ところが臨床や学校保健の場での視力測定が，必ずしも統一されていないので，一方から他方を推定する表を作つた。その結果，字ひとつ視力1.0以上の段階と，1.0未満の段階では，対応する字づまり視力値の態様が異なることが判明した。これは視覚成立機序の解明に一つの示唆を与えると思われるので報告する。