文献詳細
臨床実験
文献概要
緒言
伏在眼球または眼球潜伏症Cryptophthalmosと呼ばれる先天奇形は比較的まれなもので,1872年にZehender1)が第1例を報告して以来約50例の報告がなされた。邦文症例では1911年大西氏2)の報告を第1例として,現在まで20例余の報告をみる。
本症は正常の眼瞼および瞼裂を認め得ず,前頭部より連続した皮膚が眼窩前面を覆つて,眼窩内には発育不全な眼球が存在するものである。両眼の場合があり,また,種々の合併症を伴うもので,指趾癒合,生殖器奇形,顔面亀裂,兎唇,ヘルニア,精神発育遅延,他眼の異常(上眼瞼欠損,小眼球等)がみられる3)。
伏在眼球または眼球潜伏症Cryptophthalmosと呼ばれる先天奇形は比較的まれなもので,1872年にZehender1)が第1例を報告して以来約50例の報告がなされた。邦文症例では1911年大西氏2)の報告を第1例として,現在まで20例余の報告をみる。
本症は正常の眼瞼および瞼裂を認め得ず,前頭部より連続した皮膚が眼窩前面を覆つて,眼窩内には発育不全な眼球が存在するものである。両眼の場合があり,また,種々の合併症を伴うもので,指趾癒合,生殖器奇形,顔面亀裂,兎唇,ヘルニア,精神発育遅延,他眼の異常(上眼瞼欠損,小眼球等)がみられる3)。
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