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特集 第25回日本臨床眼科学会講演集(その3) 学会原著
姉妹に現われた家族性遺伝性黄斑変性
著者: 三河隆子1 田村修1
所属機関: 1徳島大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.517 - P.523
文献購入ページに移動緒言
家族性遺伝性黄斑変性のうちBest型といわれるものは,初期には黄斑部に境界鮮明な卵円型の黄色い病巣を呈するため,一般に卵黄様黄斑変性と呼ばれている1)。本症はわが国には比較的少なく,湯口の1例2),塚原の3例3)4),松井の1例5),山田の2例6)等が報告されている。わが国の報告はいずれも散発例で,家族性の報告はみあたらない。今回われわれは3人姉妹のうち2人は卵黄様黄斑変性と思われる病変を示し,1人は卵黄様黄斑変性のごく初期であろうと思われる症例を経験した。そして初発症状は検眼鏡的変化のほとんどない時期から,EOGおよび後極部局所ERGに化が現われてくるのではないかという興味ある所変見をうることができた。
家族性遺伝性黄斑変性のうちBest型といわれるものは,初期には黄斑部に境界鮮明な卵円型の黄色い病巣を呈するため,一般に卵黄様黄斑変性と呼ばれている1)。本症はわが国には比較的少なく,湯口の1例2),塚原の3例3)4),松井の1例5),山田の2例6)等が報告されている。わが国の報告はいずれも散発例で,家族性の報告はみあたらない。今回われわれは3人姉妹のうち2人は卵黄様黄斑変性と思われる病変を示し,1人は卵黄様黄斑変性のごく初期であろうと思われる症例を経験した。そして初発症状は検眼鏡的変化のほとんどない時期から,EOGおよび後極部局所ERGに化が現われてくるのではないかという興味ある所変見をうることができた。
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