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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科26巻6号

1972年06月発行

文献概要

臨床実験

眼科手術におけるタラモナールによるNeuroleptanalgesiaの経験

著者: 田辺詔子1 佐竹成子1

所属機関: 1名古屋第一赤十字病院眼科

ページ範囲:P.831 - P.834

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緒言
 眼科手術は顕微鏡下で行なわれることが多いので,術中患者が静穏であることが特に大切である。全身麻酔であればこの点は問題ないが,筋注,静注による麻酔は効果に個人差があり,偶発事故が多く,気管内挿管は安全確実であるけれども,チューブやマウスピースが手術操作の邪魔になつたり,覚醒時のパッキングが不都合である。また老人では全身状態から全麻の適応とならない場合もしばしばある。
 最近私たちは,タラモナール静注と局麻併用によるNeuroleptanalgesiaで満足すべき結果を得た。Neuroleptanalgesiaは意識消失をきたさないので,患者は術者の指示を理解し従うことができる。タラモナール1)〜3)は循環系に対する影響が少ないため,老人にも比較的安全に使用できること,制吐作用が長時間持続することなどから,眼科手術に非常に有用であると思うのでここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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