文献詳細
臨床実験
兵庫県立こども病院における未熟児の眼科的管理(その2)—その臨床的および病理学的検索
著者: 田渕昭雄1 山本節1 水田滋都子1 竹峰久雄2 荻野仁志2
所属機関: 1兵庫県立こども病院小児科 2兵庫県立こども病院眼科
ページ範囲:P.901 - P.908
文献概要
未熟児網膜症1)の系統的な眼科的管理の必要性2)が叫ばれてからすでに久しいが,今なお本症による失明患者は後を絶たない。「体重,頭囲,胸囲および身長の増加,その他すべて順調に経過して」退院した未熟児が網膜症による失明児である例は数多い。
しかし,1968年永田4)による本症に対する光凝固術の開発によって,本症を早期に発見治療すれば,本症の重篤な進行を未然に防ぎうる可能性が出てきた現在,眼科医のみならず,未熟児に関与する人達の責任はますます重くなつてきたといつても過言ではない。
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