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臨床実験
Myasthenia Ocularisの電顕像
著者: 松田一夫1 安積慶子1 神矢博子1 田中良章1
所属機関: 1神戸市立中央市民病院
ページ範囲:P.913 - P.918
文献購入ページに移動重症筋無力症に関する研究は,従来,電気生理学的,薬理学的,および病理組織学的方面において数多く行なわれてきた,それらは主として神経筋接合部におけるtransmissionの異常に注目されているものであるが,最近組織化学的研究の進歩とともに,本症において,神経原性および筋原性の病変が共存することが明らかになつてきた。著者らは1969年にMyasthenia gravisについて,その原因を自己免疫的疾患としての見地から考察を加えた実験例を発表した。一方本症の微細構造の変化については,Bickerstaff1),Woolf2),Zacks3)らの報告が骨格筋においてなされているが,いずれも神経筋接合部の変化についてのものであり,それらの所見について定説となつているものはない状態である。重症筋無力症患者の外眼筋の電顕的所見について崎元4),箕田5)6)の詳細な報告がはじめて本邦においてなされている。著者らもMyasthenia ocularis (OssermanI型)の患者について眼瞼挙筋を切除し得られた材料につき,電顕的観察を行なつた。なお明確にはMyasthenia ocularis (以後M.o.と略記す)といえない1眼のPtosisの患者について同様にして得られた材料につき,電顕的観察を行ない比較したので報告する。
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