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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科26巻8号

1972年08月発行

文献概要

臨床実験

眼科手術患者の術前における結膜嚢細菌培養成績と抗生物質の影響について(第2報)—Gentamicin (Gentacin,Schering,U.S.A.)点眼の効果

著者: 檜垣忠尚1 阪本善晴1 豊田公子1

所属機関: 1大阪市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1015 - P.1021

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緒言
 私どもは,前報1)報において当科入院手術患者57例62眼について,手術前に結膜嚢を無菌化するためにcephaloridine (CER)を,点眼し,その前後に結膜嚢の細菌培養を行なつた結果,genta—micin (GM)が検出菌に対して最大の感受性を示し,かつ耐性菌株が最も少ないことを明らかにした。今回はその成績に基づいて,GMを手術前の眼に点眼し,その前後の結膜嚢内細菌の消長について検討した。
 GMはMicromonospora purpureaにより産生される抗生物質で,広範囲の病原菌に強い抗菌作用を示す,いわゆる広範囲抗生物質の一つである。GMは第1図に示すような構造式のGenta—micin sulfate C1,C1a,C2の混合物で,その性状は白色非結晶性粉末で,温度,湿度,光に対してきわめて安定な塩基性,水溶性物質である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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